前回は退職できない人が陥りやすいバイアス5選について紹介しました。
→バイアスを捨てろ!退職できない人が陥りがちなバイアス5選!
今回は逆に
退職はちょっと待って!
一旦深呼吸しておちついて考えようよ!
って感じで
退職という決断が本当に良いのか?
退職しなくてもいいんじゃない?
という立場からバイアス3選を紹介していきます。
持続性バイアス
今の感情がずっと続くと思い込む、今の感情を過大に見積もってしまう。
例
失礼直後、特に恋人からふられてしまった場合
「まさに人生絶望、この人以上に最高の人なんていないわ。」
悲しすぎる。もう恋なんてしないっていう思いをした人も多いかと思います。
しかし、時が経てば、新しい恋人ができて、過去の辛さが薄れてしまうこともありますよね。
会社においては
自分のミスで、上司から怒られた。ちょー最悪、俺ってなんてダメな人間なのかしら。
という日は誰にでもあるかとは思いますが、その一時の感情で退職なんてしてしまったら、冷静になったときに困ってしまうわけです。
対策
一時的な感情で退職するかしないかを決断しないようにしましょう。
特に、仕事終わりの疲れ切っている夜に、考えごとをしてしまうと冷静な判断が下せないことが多いです。
そのときはとりあえず紙に感情のおもむくまま書き殴って、翌朝や、休みの日に改めて考えてみるなど、冷静なときに大事な決断をするようにしましょう。
自己奉仕バイアス
成功は自分のおかげ、失敗は他人や環境のせいと考えすぎてしまう。
例
自動車同士の事故
実際には、お互いの過失が5:5くらいの事故であったとしても、
片方は相手の方が自分より悪いと思い、もう一方も相手の方が自分よりも悪いと思ってしまうことが多いらしいです。
自分の過失は小さめに、相手の過失は大きめに見積もってしまいます。
会社においては、転職が異様に多い人
失敗は他人、会社などの環境が悪いせいだ。
と自分のスキルを高めようとせず、転々と転職してしまうパターンです。
確かに環境を変えることで上手くいくというケースも多いですが、自分自身も改善していった方がよりいいでしょう。
また
ダニング=クルーガー効果
というものもあり、自分の能力が低い人ほど自分を過大評価してしまうらしいです。
対策
どんなに周りのせいだと思ったとしても、それとは別に自分自身には改善できる点はなかったのか?を考えそれを次に生かしてみましょう。
環境を変えることと、自分を変えることは両立できるはずです。
確証バイアス
事実を事実として、評価するのではなくて、もともと自分自身の思い込みや、予想に合うような情報だけを抜き出してしまいます。
例
血液型0型の人は大雑把であると昔から言われております。
確証バイアスが働くと、別に大雑把でない人に対しても、O型というだけで、おおざっぱな部分だけが注目されて、やっぱりO型の人は大雑把なんだと言われてしまうからくりです。
他にも、厄年に悪いことが起こってしまうのも確証バイアスの影響とも言えるでしょう。
会社に、なんとなく苦手な上司がいる
そういえば、顔が以前勤めていたブラック企業の社長に似ている。
とかですと、的を得たただの指導が、パワハラのように感じてしまうパターンです。(実際嫌なやつである可能性もありますが)
他にも転職を検討する際に、今の会社が絶対悪、転職が善だと思い込んでいると、転職した場合のデメリットを見逃してしまいます。
対策
反対意見を常に探すようにしましょう。苦手な上司の良い部分にも目を向けてみる。転職した場合のデメリットも探し出してみましょう。
まとめ
はい、今回は退職する前に一度考えるべきバイアス3選をご紹介しました。
持続性バイアス
一時の感情、状態がずっと続くように感じてしまう。
自己奉仕バイアス
成功は自分のおかげ、失敗は他人のせい
確証バイアス
都合の良い情報だけを抜き出してしまう。
です。
バイアスは使い方次第では良いほうにも悪いほうにも転びます。
例えば、自己奉仕バイアスがあれば、失敗は全部他人のせいなので、自分のせいだと思うよりも精神衛生上は良さそうです。
確証バイアスにしても、第一印象が悪いやつは大抵悪いやつです(バイアスにハマっている?)
自分自身でバイアスを完全に認識して、論理的な決断を出すということは完全に行うことはできないかもしれませんが、知っているだけでも違います。
また、紙に書き出して定量的に比較してみる、第三者に相談するというのも有効な手段でしょう。
参考文献:直感力